これまで、超手厚いサポートをしてきたMicrosoftですが、今後はサポートの幅を狭めていくようです。
そのCPUが発売されたタイミングのOSしか対応しません。
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鈴木淳也の「Windowsフロントライン」:次世代プロセッサはWindows 10のみ対応、Sk... - ITmedia PC USER |
これって言い方を変えると「Macのポリシーと同じ」になったとも言えます。Macもハードウェアが発売されたタイミングより前のOSを入れる事ができません。これはMacが搭載しているCPUの型番をチェックし、対象外ならインストール不可としている為です。
Windowsも同じポリシーに変更してきた訳です。
影響を受けるのは企業と自作ユーザ
一般的な家庭で利用してるユーザは何ら問題ありません。言ってみれば「市販されているPCを買ってこれば問題ない」から。市販されているPCはその時々の最新のOSを搭載している事が一般的なので考えなくても大丈夫。
これで影響を受ける使い方をしているのは「最新の機器に古いOSをインストールする人」です。主にWindows7ユーザかな?Windows8からユーザインタフェースが大きく変わり、使い勝手も今までとは変わってきました。また、企業はWindowsXPのサポート終了に伴い、そのタイミングで一番普及していたWindows7を搭載したPCに買い換えました。
企業の場合
大きい企業になればなるほど、複数のOSが混在すると管理が大変になるので企業ルールとして「OSはWindows7、IEバージョンは○○、Officeのバージョンは××」と動作保証環境を設定していたりします。この為、新しいOSが発売されたとしても、PCを購入する際は市販品はWindows10搭載端末だけど、OSを「ダウングレード」して購入する場合が多々あります。今後、これが出来なくなります。
OSで縛られるものとして、IEのバージョンも。IEもOSのバージョンによってサポート対象が決められているので影響がでます。特にIEに関してはブラウザの中でもHTML規格を拡張していたのでIEでもブラウザバージョンによって動作する・しないが出てきます。現状では「互換モード」という方法で対応できていますが、この互換モードに関しても今後ずっと搭載するか?は保証されていない&Windows10ブラウザはIEではなく、Edgeが標準になるので社内ツールはこの対応もサポートが切れる前に対応する必要があります。
うん、書いててイチ企業ユーザで開発している者としては気が滅入る。お仕事あるのはいい事ですが・・・
自作ユーザの場合
自作ユーザはPC一式を購入してから、パーツ毎に買い換えていきます。この買い換えがCPUだった場合、今手持ちにあるOSが最新のOSでなければサポート外となり、サポートを受けるにはOSも買い換え(アップグレード)する必要があります。アップグレードするときに搭載機器のドライバがなかったりすると芋づる式に買い換えていく可能性も。。。
PCユーザの中で自作PCの割合は低いので忘れ去られがちですが、ミズタニが自作ユーザなので書いておきます。
Microsoftも転換期
ミズタニの想像ですが、これまではPCの売り上げも右肩上がりで来ていたのでシェアを維持・拡大していく為にサポートを手厚くして過去バージョンも面倒見る方針だったのでしょう。しかし、PCの売り上げが横ばい・減少している昨今においては飽和状態であり、OSのバージョンも増えすぎた。売り上げを上げる為には最新のOSを購入してもらい、かつ、過去OSをメンテするという維持費を減らす事によって対応しようという事なんだと思います。
また、Macが最新OSを無料配布する方針になった事でMicrosoft側も低価格販売という方法をWindows8から実施。WIndows10ではリリース後1年間は無料アップデート可能という施策でユーザをWidnows10に引っ張り込もうとしています。こうなると売り上げもこれまで通り上がらないので余計に維持費を減らさないといけない。業態が変わってきているという事ですね。
企業ユーザも変わる必要がある
PCが爆発的に普及したのがWindows95。それから今までMicrosoftが手厚いサポートでWindowsを面倒見てきました。そしてそれを当たり前だと今のユーザは思っているはずです。だからこのMicrosoftのポリシー変更は受け入れがたいものもありますよね。でも事実は事実として受け入れて今後、どうしていくか?を今から考える必要がありますね。
開発ツールも以前は数万円かけないと揃わなかったものも今は無料で手に入る時代。環境周りの開発費は減らせますね、人件費は変わらないけど。