ダイコクナオキ@ガジェットバカ(@N_Daikoku)です。
仕事の業務の一環でRPAの1つであるWinActorの教育を受けてきた!RPA事情をちょっとばかしご紹介
RPAによる処理の自動化
RPAはロボティック・プロセス・オートメーションの略称。日本では2016年から2017年にかけて大手企業を中心に導入が進んできているある意味、これからの技術。
日本での使われ方のイメージとしてはザックリ言うと「ホワイトカラーの仕事をロボットにやらせる」である。
ブルーカラーのお仕事はロボットによるオートメーション化が進んでいるが、ホワイトカラーのお仕事にもその波が来たと思えばよい。
国産のRPAソフトWinActor
今回、教育を受けたのはWinActor(ウインアクター)というソフト。ソフトはNTTデータが開発している。国産だけあって、情報が豊富でかつ、日本語を使って処理できるようにしている。
WinActorはシナリオというワークフローを作ることによって処理の自動化を実現させている。ワークフロー自体はフローチャートを組み立てることによって作る。
1番の特徴はブラウザ操作も自動化できると言うことだ。ある特定の画像を認識し、その画像をクリックする・もしくはその画像から特定画素数ズレた座標をクリックする・データを取得すると言ったことが可能。この画像認識技術にAIを使っている。
プログラマがRPAを使ってみてどう思ったか?
教育を受ける前、ネット上のWinActorの紹介記事を読んでいたが、その中の文言として「プログラミングをしなくても自動化が可能」という言葉に個人的に注目していた。だけど、使ってみて分かったことは、プログラミングしてるやんってこと。
いや、プログラミングっていう定義が何を指すか?ってことになると思うんだけど、どっちかって言うとコーディングが不要っていう言葉の方がしっくりくる。だって、シナリオ作成にはフローチャートを組み立てる必要があるし、変数に任意にデータを突っ込む必要があるし。
フローチャートを組み立てる必要があるので論理的思考は必須。やっぱり魔法じゃないからやりたい事はしっかりと伝える必要はある。これってプログラミングだと思うんだけど、まぁ、それは考え方の違いだと思うので間違いではない。
と、言いつつも中身を知れば知るほどプログラマとの連携が必要となるなぁとも感じた。実際、処理形態は「ノード」と「ライブラリ」に分かれる。WinActorのコアとなっている処理は「ノード」で「ライブラリ」はそれを細かい処理を指定する部分。
このライブラリの実態はほぼVBScript(プログラミング言語)。そして、ライブラリは自作可能。って事は、細かい処理をしようとした場合、VBScriptでコーディングが必要となる。だからプログラマ不要!とはなりにくい。
RPAでホワイトカラーの仕事は無くなるのか?
現状では、RPAで効果が発揮できるのは「同じ処理を大量にする」「定期的に同じ処理をする」と言う場面かな?と。なので従業員数や顧客数が多ければ多いほど効果を発揮する。
逆に従業員や顧客が少ない業態にはあまり向かない。いや、作業を自動化できるから一回作ってしまえば「手間を省ける」という意味にはなる。
今現状、年間の利用料は1ライセンス約100万円。開発ができない実行ライセンスが年間1ライセンス約30万円。企業の場合、対費用効果を考えるだろうからこの価値があるか?っていうのが1つのポイントになる。
このため、大手企業の方が効果を発揮しやすい。価格が下がってくると中小企業でも導入しやすいんだろうなぁ。
まだまだ発展途上だから精度が高くなると一気に普及?
どう言うシチュエーションでも使えると言う意味では「画像認識」が1つのポイントになる。現場、頑張ってはいると思うが認識状況は良くない。同じ操作を繰り返す場合でも何回か認識していたのに突然認識しなくなることがある(毎回、別物として画像認識をするから)。
ずっと上手くいっていたのに突然認識しなくなった場合の処理も組み込んでおく必要がある。そうなると、フローチャートとしては結構大変な感じになるなぁって思った。
まとめ
プログラマであるがゆえに大概の処理はコーディングすれば解消できるって思ってる。しかし、画像認識やブラウザ操作などはできない。そう言うジャンルには使える!って思った。
あとは価格。これがもっとリーズナブルに使えるようになれば一気に広まる可能性がある。学生のプログラミング教育が進めば10年後にはRPAは一般的に使われているプロセスかも知れないと感じたよ。